俺は懐かしささえ感じるやりとりを続けながら、カナを納得させる言葉を考える。 「差し入れするのに、飲み物が必要なんだよ。何でもいいから酒買ってきてくれ。」 テーブルの上に置いた一万円札を睨み付けるカナ。 「自分で行けよ。重たい。」 コイツに頼み事をしても無駄なんだと思い出す。 「俺は用事があるんだ。暇なら行ってこい。命令だ。」 俺は少しだけ低い声を出しながらカナを睨み付けた。 「借りは返せよ。」 勢い良く一万円札を握り潰したカナは、ドタドタと足音を鳴らしながら部屋を出て行った。