それから、何分たったのかわからないけど、すすり泣く声がやみ、秀があたしの体にそっと触れた。
「カナ。もう肩の力を抜け。お前の想いを逃げないで豊にぶつけてみろ。」
そう秀があたしに話しかけているけど、あたしはその声をなんとなく聞き流していた。
「カナ!!しっかりしろよ!!」
秀はあたしの体を思い切り揺する。
それでも、自分の体が揺すられていると理解できないあたし。
このまま壊れてしまいたい。
そんな想いだけがハッキリと確認できた。
「……カナ。あの頃のこと全部忘れちまったか?ヘブンの事を忘れたか?」
「ヘブン…――。」
「あぁ。そうだよ。俺等のチーム。その総長が豊だ。」
忘れるはずなんてない。
こんな事を今の歳でいったら大袈裟かもしれないけど、あたしはあの頃が人生で一番幸せだった。
人生で一番大切だった。
もしも、あたしの記憶がなくなってもあの頃だけは忘れられねぇよ。
あたしの全身にあの頃が染み付いているから……
「いいんだ。あの頃に戻っていいんだよ。静香はお前の幸せを願ってる。そういう奴じゃなかったか?今のお前をみたら、静香は明美と同じことを言ったはずだ。ほらっ。しっかりとその手を掴め。」
秀の言葉と同時にあたしの前には手が差し出される。
その手を追って視線を上げるとそこには豊が立っていた。
「カナ。もう肩の力を抜け。お前の想いを逃げないで豊にぶつけてみろ。」
そう秀があたしに話しかけているけど、あたしはその声をなんとなく聞き流していた。
「カナ!!しっかりしろよ!!」
秀はあたしの体を思い切り揺する。
それでも、自分の体が揺すられていると理解できないあたし。
このまま壊れてしまいたい。
そんな想いだけがハッキリと確認できた。
「……カナ。あの頃のこと全部忘れちまったか?ヘブンの事を忘れたか?」
「ヘブン…――。」
「あぁ。そうだよ。俺等のチーム。その総長が豊だ。」
忘れるはずなんてない。
こんな事を今の歳でいったら大袈裟かもしれないけど、あたしはあの頃が人生で一番幸せだった。
人生で一番大切だった。
もしも、あたしの記憶がなくなってもあの頃だけは忘れられねぇよ。
あたしの全身にあの頃が染み付いているから……
「いいんだ。あの頃に戻っていいんだよ。静香はお前の幸せを願ってる。そういう奴じゃなかったか?今のお前をみたら、静香は明美と同じことを言ったはずだ。ほらっ。しっかりとその手を掴め。」
秀の言葉と同時にあたしの前には手が差し出される。
その手を追って視線を上げるとそこには豊が立っていた。


