あの日、この言葉だけは忘れないようにしようと思ったはずだったのに…… 曖昧にしか思い出せない、あの日の言葉。 人の記憶は大切とかどうでもいいとかに関わらず、劣化していくもの。 きっと心もそうなんだろうな…… 人の心や想いまでもが劣化してゆくものだとすれば、この世界に変わらずに存在するものなんかねぇんじゃないか? きっとないんだろうな。 すべてが流れるように移り変わってゆく。 お前を想う、俺の心は何年たてば移り変わっていくんだろうな…… カナ。 俺はまだお前の名を呼べていない。