time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~


「もっと一緒にいたい」


掠れた声で呟いたあたしの言葉に浅葱は体をビクつかせる。



「ゆめかちゃん…?」


「浅葱さんの側が一番落ち着くの」



あたしは何がしたいんだろう?


浅葱を好きなわけではない。


ただ、あの日のように何もかも忘れられる時間を与えて欲しかったんだ。


「今日の夜、ゆめかちゃんの家に行ってもいいかい?」


浅葱の言葉に期待してしまう。


あの日がもう一度味わえるのだと。


「もちろん。嬉しすぎて、何て言っていいのか」


浅葱の両手を包み込むように握り締め、部屋の鍵を中に潜ませた。


そして、耳元で囁く……


「先に入ってて」…――と。