家に帰ると睦が私に抱きついてきた。

「お姉ちゃん、渉くんおかえり!」

「ただいま。あ、亜嵐・・・」

亜嵐と渉の間には気まずい雰囲気が流れていた。それもそうだよね。元カレと今カレだもんね。いくら親友とはいえ。

「渉、こっち来いよ」

「おう」

渉と亜嵐は亜嵐の部屋に入っていった。

けど、1時間経っても部屋から出てこなかった。私はお父さんに頼まれて亜嵐の部屋に行った。

「亜嵐と渉、何やってんの!?」

二人は殴りあいの喧嘩をしていた。渉は体の力を少し失っているから、元総長とはいえ弱くなっていた。