茶髪のロングヘア、白銀のミニスカートのドレスに羽衣を纏い、肉体は半透明。

普通の人間ではないのは間違いない。

何より。

「すげぇオーラだな…」

斉天大聖が呟く。

彼らは強さを計る物差しとして、『能力値』という言葉を使う。

戦闘力を数値化したもので、能力値測定器という装置も存在するが、熟練してくると能力値を肌で感じ取れるようになる。

「能力値5京…いや、もっとか?」

それだけの強さの女性を目の前にしながら、斉天大聖は警戒しない。

女性に敵意がないのが感じられたし、何より邪悪な気配は感じられなかった。

オーラに透明感があるというか、とてもクリアなのだ。