そうやって考え事をしていたせいか。

「!?」

片足を摑まれるまで気が付かなかった。

目の前に迫る触手とは別の触手が、シリウスの足を摑んでいる。

「ごめんなさい…触手は1本だけじゃないんです…」

申し訳なさそうに言うメミガ。

足を摑んだ触手は、シリウスを振り回して何度も地面に叩き付ける!

更に叩きつけられたシリウスに対し、もう1本の触手が突進!

「がは!」

鳩尾を痛打され、シリウスは呻いた。

触手1本1本が、億や兆の能力値を持っているのではないか。

それ程の攻撃だった。