ようやく極大光線のダメージから立ち上がったユアフは、その様子に気付いた。

斉天大聖の能力値が、先程より飛躍的に上昇している。

2倍3倍というものではない。

それこそ青天井に、ぐんぐん上昇しているのが肌で感じ取れる。

「わかるかユアフ」

能力値を高めながら、斉天大聖が言った。

「これが『倍加』って技だ。この大会に参加しているシリウスから教えてもらった技…オーラのコントロールさえ上手くやれば、元々の能力値の何十倍何百倍ってパワーを引き出す事が出来る。そして!」

斉天大聖の能力値が一気に跳ね上がった!

「今の俺が引き出せる限界が、1万倍だっっっっっ!」

斉天大聖の能力値が、ユアフと互角の域にまで到達した!

1垓6000京!

そのパワーで。

「おりゃあぁぁあぁああぁあっ!」

斉天大聖は猛スピードで突進、ユアフのガードを破り、がら空きの胴に渾身の拳の乱れ打ちを叩き込む!

胸板に、腹に、拳の痕がくっきりと残るほどの重い連打。

如何に魔神とて、1垓6000京の能力値には耐えられない!