とある銀河、とある無人の惑星。

「…はぁぁああぁぁあぁぁあぁぁ…!」

黒の長髪に紅赤の体毛、金眼、尻尾を持つ青年が、聳え立つ山岳の頂上で呼吸を整える。

同時に、彼の全身から立ち昇る黄金のオーラ。

足元の岩場が、そのオーラを恐れるように崩れ、冠雪した頂からは雪崩が発生した。

頭上の曇天は激しく雲が流れる。

この惑星全体が恐れているのだ。

青年のオーラを。

青年の力を。