一瞬にして。

斉天大聖はメミガと共に別の場所へと瞬間移動した。

宇宙船も使わず、瞬く間に。

「ほえ~!メミガ様、何だこの技!」

「神ならば大抵の者が使える『転移』という技ですよ。神は宇宙船を持っていませんから」

メミガははにかんだ。

その技術に驚嘆していると。

「斉天大聖!」

名を呼ばれ、斉天大聖は振り向いた。

何もない、広い建物の中央辺り。

見覚えのある2人が立っていた。

逆立った黒髪に深紅の体毛、緑眼、尻尾を持つ、原始形態に覚醒したドラン人、ウラヌス。

そして黒髪短髪、赤いベストにデニム生地の青色の半ズボン、草履という出で立ちのピワン人の少年、シリウス。

共に第44銀河の統括者との戦いで協力してくれた仲間だ。