叫べ、叫べ、大きく叫べ!


結局、授業が終わるまで屋上の彼のことを考えながら、都波とメッセージをして今日最後の授業に幕を閉じた。


帰ろうと席を立つとグイッと後ろに引かれて少しよろめく。


引っ張ったのは当然彼で、キッと睨むけれどそれは笑顔でかわされてしまった。



「今日一緒に帰っても、」

「嫌です」

「え〜、俺まだ最後まで言ってないよ」

「その手放してくんない?」

「じゃあ放したら一緒に帰ってくれる?」


ピキっと頭のどこかが切れそうになった。


なにその選択肢。『じゃあ』ってなに。
嫌だって言ってるのに、ほんとこの人しつこい。



「放しても一緒に帰りません。さよなら」


私は引っ張られたスクバの柄を思い切り取り上げるように引き剥がして教室を出た。


ちょっとやり過ぎたかなと思ったのはまだ残ってる数人のクラスメイトの声を聞いたから。



『あはは、振られてやんの〜』

『都波って最近よく話してるよね、園田さんと』

『なー。てか都波相手されてなさすぎじゃん』


その声はよく私の後ろで都波と話してる人たちだと察した。


都波と同様でクラスの中心にいるようなそんな人たち。男女5人組。内訳は都波を入れて男子が3、女子が2人だ。


私とは次元の違う人たち。
さぞ明るい暮らしをしているのだろうと見ただけで分かるようなそんな人たち。