叫べ、叫べ、大きく叫べ!


授業は相変わらずのつまらなさで、窓の外を眺めてる方が楽しかった。


グラウンドで走り回ってる女子の群れをみて『大変だな〜』って思ったり、


視線をずらして見ると歩道で親子が仲良く手を繋いで歩いていたり、

車が走ったり、

草木が揺れてバサっと鳩が飛び出てきたり、

カラスがごみを漁ったり。


でも一番目で追っかけていたのは、親子だったような気がする。


泣きながら母の後を付いて行く姿に『がんばれ』って応援した。

仲良く手を繋いでる姿に『いいな』って羨ましがった。


この親子らは将来も笑っているのだろうか。


あの母親は優しそうだな、とか。

あの母親は怒鳴ったりするのかな、とか。

あの母親は……。




「……いいな」


見つめた先、晴れ間が差した曇り空に向かって不意にポロリと呟いた。