叫べ、叫べ、大きく叫べ!


暗闇にはっきり浮かんで見えるシルエット。


私に跨って立って見下ろすヒトに、恐怖を覚えた。


え、なになになに。
なんなの。だれ。
そもそもなんで知らないヒトが部屋にいるの?

まさか泥棒?それとも死神?

私をあの世に連れていこうとしてる……?


……そう。

それなら大人しく目を瞑ってもいいかもしれない。


珍しくテンパった私はそっと目をつぶった。




「…………」


しばらく経っても何も感じないことに不思議に思って目をゆっくり開ける。



「えっ……」


微かに声を漏らして、体を起こして辺りを見渡す。


動きを止めたけど心臓だけが素早く脈を打っている。


ゾワゾワと一気に鳥肌が立った。


確かに私の目の前にいたんだ。ヒトが。

顔は見えなかったけど、確かにヒトの形が、この部屋にいたんだ。


“人”、だよね……?
そして、多分だけど、男の人……。
シルエット的に。


なのに、なぜいないの……?


しばらく固まったまま、さっきまでいたであろう場所を見つめ続けた。