夜10時。ふかふかなお布団の中で私たちは今日を振り返っていた。
美ら海水族館で見た大きなジンベイザメは沖縄へ行くと決まってから絶対ひと目は見たいと思っていたことから感動が止まらなかった。
どのくらいシャッターを切ったのだろうか。スクロールすればするほど海の中で撮っているかのような綺麗な青色で埋め尽くされていて、色んな角度で撮られているジンベイザメがわんさかいる。この鮫はモデル並みの人気者だと思わされる一時だった。
……でも個人的にはナンヨウマンタが好きで、ジンベイザメよりもシャッターを切っていた回数は多いかもしれない。
「そういえば見た? すまいる」
「見たー。さすが都波って感じだよね。仕事早すぎる」
私もと頷いた。
寝る準備が整い部屋に戻ると通知が一本入っていた。本当に仕事が早すぎる。もうアルバムを作っているんだもの。しかも[1日目]としっかりタイトルまで付けて。
チャラ男だけどなんだかんだ言ってマメなんだよね。そこが憎めないっていうかちょっと意外な一面っていうか……苦手なのは変わらないけど、一瞬だけ好感度がグンと伸び上がる。
自分のスマホ画面にあるトーク欄に目を向けて、ため息をつく。
《すまいる》とは別で私は困っていることがある。
実は都波からメッセージが届いていたりもするわけで……。怖くてまだ開けていない通知数が5もある。それは30分前くらいに届いたもので、トーク欄に表示されている5通目の言葉だけが見える。
【香澄ちゃんおやすみ!】
いつもと変わらない終わり方。なのになんでそんなに開きたくないのかは自分の心に聞けば直ぐに分かることで、とにかく開くのが怖かった。
「香澄ー? どうかしたの?」
「エッ、あ、ううんどうもしてないよ」
「あ、もしかして雅から?」
そんなの無視しちゃえと顔をしかめて笑う文香に豆鉄砲を食らってしまった表情をしてしまった。
それを図星だとみた文香がこちらに近寄りスマホを奪われる。慌てた私を制するように手のひらを向けられ彼女は左手に持ったそれを掲げるようにして眺めていた。
「ちょっとアヤいくらなんでもプライバシーってもんが、」
「ちぎ ら くうが?……って誰」
「あ、」
「ファミレスにいた人?」



