叫べ、叫べ、大きく叫べ!


この準備期間は毎日続いて、時間がある人のみが参加した。
人数も日に日に多くなって、クラス一丸となって作業するこの風景が私には新鮮で、なぜだか喉元が熱くなった。


こんなに楽しいとは思わなかった。


去年の私は卑怯だったんじゃないかと思い知らされた気がした。もしかしたらこうやって集まって頑張っていたんじゃないかと思うと罪悪感が湧いた。


授業の合間にも作業することもあって、教室のあちこちには出来上がった看板や装飾物が見えて、いよいよ本番が近付いてきているのだと実感する。


予定より早く準備が整った日は担任を交えて小さなパーティーを開いた。


中嶋先生の好感度も上がった気がする。
持ち合わせていたお菓子類は先生からの労いで秘密だと言っていたけどそうには見えなかった。


様子を見に来た程度なのに姿を消して再び現れた中嶋は額に汗がみえた。その様子から先生は単に私たちと楽しみたかっただけなのだと思った。


缶コーヒーで乾杯した先生は楽しそうに笑っていた。初めてみた笑顔にクラス中は静まり返ったのは後に笑い話になるだろう。


たとえ労いだとしてもこの汗は私たちクラスのために流してくれているのだと思うと憎めない。


中嶋先生は厳しい。それは変わりない。でもそれは生徒を思って口を酸っぱくしているだけなのかもしれない。口調は確かにキツいけれど根は生徒思いの優しい人なのだ。


この優しさを感じられるのは中嶋級だけだろう。クラスのみんなは口を揃えて担任を称賛していた。


先生に対して上から目線なのはどうかと思うけれど私もその一人なのは言うまでもない。