叫べ、叫べ、大きく叫べ!


たくさん溜まっていたものを吐き出せたお陰でスッキリした心は身体をも軽くさせている気がした。


まだ帰る気はしないけれど今でもどこかへ行きたいとか思っているけれど。
あの状態よりは回復しているから。


たぶん大丈夫。


私が帰る意思を表すると『わかった』と頷いて彼は土管から出ていく。その後ろを付いて外に出るとだいぶ窮屈な体勢でいたことがよく分かった。


これは辛かっただろうなと横目で彼を見上げると大きく背伸びをしていて、私もつられて大きく背伸びをする。


背骨がポキポキと鳴って、大きく空気を取り込んで、一気にそれを吐くと全身の力が抜けてしまいそうになるくらいの解放感に浸った。


一点を見つめたまま動かないでいると私を呼ぶ声がして横を見上げる。


深みを増した瞳に『なに』と傾げると、スマホを私に差し出していてさらに首を落とす。


画面には〈新規連絡先〉の表示がある。



「とりあえずここに夏澄の入れて。……誰にも言えないこと何でもいいから俺に話せばいい。さっきみたいに。メモ代わりにしてくれてもいいから」


そう言えば、さらにずいと差し出されて流れに任せたように受け取った私は少し躊躇いながら自分の情報を入力した。