そんな矢先に都波はまた私の心をかき乱そうとする。
【夏澄ちゃん今日たくさん笑ってたね】
【俺には見せてくれない顔もしてた】
【妬いちゃった】
【夏澄ちゃんどうしたら俺のこと好きになってくれる?】
通知音がやっと止まった。
それと同時に私自身が止まりそうになった。
息を少し止めていたせいでさらに心の音が速まる。
なんでこの人は真っ直ぐなんだ。
素直って時に残酷だ。
彼だって分かっているはずなのに。私があなたを苦手なことくらい。辛いはずなのに。
それを分かっていてそう聞いてくるのもどうかと思うけど。
でもこういった話をするのは初めてじゃない。彼と連絡しているときは決まって『いつになったら俺のこと好きになってくれるー?笑』と会話終了時に聞いてくる。
けれど、今回のはなんかいつもの彼らしくなくて。おどけるような文面が一切感じられない。
これは本気で言っているのかもしれない。
自惚れちゃいそうになるのを鎮めて、いつものように返そうと指を滑らせる。
だけど、途中まで打った文字を打ち消すかのように彼からメッセージが入った。
【ごめん今のは無し!おやすみ!】
その下には彼のお気に入りのキャラクターが眠っているスタンプが添えてあって、ここで会話が終了したことを確認する。
いつもならほっとしてすぐに閉じるのに、今の私は唖然とトーク画面を見つめていた。



