なんでここで都波の顔が浮かんできたのか分からない。
けれど。
ちょっとしたお礼でもしてあげようかな、なんて思ってしまった。
そう思った時、誰かからメッセージが届いた。
充電中のスマホを手に取り画面を開くと思考が一時停止する。
それでも指は勝手に操作していて、パッとトーク画面が現れた。
差出人は、都波だ。
【無事に帰れた?】
【夏祭り楽しみだね!】
【早く夏澄ちゃんに会いたい】
ドキリと文面を見て胸が高鳴る。
いや、ドキドキしてる意味が分からない。
なんでこんなに……。
ドギマギさせながら指を滑らせて。
【ありがとう。大丈夫】
と送信するとすぐさま安堵の返事が返ってきて。
私はその速さに心が落ち着かなくて。
“既読”の表示にすらドキドキしてしまう。
送ったらすぐに付くんだもの。
きっと今でも私の返事を待っているのだろうと、勝手に彼の姿を想像してしまう。
頭を抱えたくなった。
何度も言うけど、私は都波が苦手だ。
人懐っこい笑顔も、声も、姿だって見ただけでドキリとして、逃げたくなってしまう。
彼には申し訳ないけれど、私に対するその好意すらも認めたくない。
でも、彼を近くで見てきてほんの少し見方が変わったっていうか、苦手なのは変わりないけれど、こうして話すのだってあまり嫌な気はしなくて。
少し楽しいとも思っている。



