理想の人は明日から……

 お風呂も入って、ベットにもぐったが、疲れもあるのに、なかなか眠むれない……


 部長はもう寝てしまったのだろうか?


 私は枕を抱くと、部屋を出て部長の寝室のドアをノックした。


『トントン』


「はい」


 私は部長の寝室のドアを開けた。


 部長はベッドの中で本を読んでいたようで、頭の上のスタンドの明かりが点いていた。



「どうした?」


 枕を持って立っている私を不思義そうに見ている……


「怖くて……」

 私は勇気を出して、小さな声で言った。



 部長はじっと私を見ていたが、片手でベッドの上の布団を捲った。


「おいで……」



 私は走って、部長の布団の中にするっと入った。


 暖かくて、部長の胸に顔を埋めると、優しく部長の手が背中を撫でてくれた。


「俺も、男なんだぞ……」


 部長が言った気がしたが、私は久しぶりに深い眠りへと落ちていった……