動物たちは巣にこもり、虫は羽音さえたてない、静寂の闇が森を飲み込んでいった 何も見えない 何も聞こえない 恐ろしいほどに静かな夜 月でさえも、太陽のもとへ逃げ帰ったかのように、忽然と消えていた そんな中、太陽だけが恐れを知らぬ騎士のごとく、空を真っ赤に染めながら現れて、冷たい闇を打ち破った それに続いて、風が森を駆け巡る 動物たちは、光に勇気づけられたのか、少しずつ顔を出して外の様子をうかがい始めた