「大変お似合いですよ、新郎様もお喜びになるかと思います」

「ありがとうございます」

誉められると照れ臭い。でも南さんに見てもらいたい。

「どうぞこちらへ」


スタッフの人にカーテンを開けてもらうと、ソファに座って待っていた南さんは立ち上がり、歩み寄ってきた。

そしてなぜか何も言わず、上から下まで見つめるばかり。


「えっと……どうでしょうか?」


もしかして似合わないかな? 不安になり聞いた途端、堪え切れなくなったように南さんは正面から勢いよく私の身体を抱きしめた。

「キャッ!?」

「もーなにこれ! 可愛すぎて倒れるかと思ったよ」

プランナーさんやスタッフの方がいるというのに、南さんはとんでもなことを言い出した。


「でもあまりに可愛すぎてダメかな。招待客の中には男もいるし、こんな可愛いミャーを見たらみんな好きになっちゃうよ」

「そんなわけありません!」