「どうしたの、ミャー。すごい音がしたけど、一体なにが……」
「南さん助けてっ、お父さんがっ……!」
けれど私にはそんなこと気にする余裕などなくて、震える声で訴えてしまう。
途端に南さんは顔を強張らせ「失礼するよ」と言い、事務所内に足を踏み入れた。
すぐにお父さんの存在に気づくと、慌てて駆け寄っていく。
「水谷さん、どうされたんですか!? 僕の声聞こえますか!?」
南さんの呼びかけにもお父さんは答えない。
怖くて両手をギュッと握りしめたまま立ち尽くすことしかできない。
どうしよう、お父さん大丈夫だよね? ……お母さんのように私を置いていったりしないよね?
ふらふたとした足取りで近づく私に、南さんは声を上げた。
「美弥、すぐに救急車を呼んで」
「え……」
「早く!」
オロオロしてしまう私にキツイ口調で話す南さんに、小刻みに頷き急いで電話の受話器を取った。
すぐに繋がる電話。聞かれることに答えていく。
「はい……はい、そうです。意識がなくて。……わかりましたお願いします」
住所や症状を話すとすぐに救急車を向かわせると言われた。
「南さん、救急車来てくれるそうです」
「南さん助けてっ、お父さんがっ……!」
けれど私にはそんなこと気にする余裕などなくて、震える声で訴えてしまう。
途端に南さんは顔を強張らせ「失礼するよ」と言い、事務所内に足を踏み入れた。
すぐにお父さんの存在に気づくと、慌てて駆け寄っていく。
「水谷さん、どうされたんですか!? 僕の声聞こえますか!?」
南さんの呼びかけにもお父さんは答えない。
怖くて両手をギュッと握りしめたまま立ち尽くすことしかできない。
どうしよう、お父さん大丈夫だよね? ……お母さんのように私を置いていったりしないよね?
ふらふたとした足取りで近づく私に、南さんは声を上げた。
「美弥、すぐに救急車を呼んで」
「え……」
「早く!」
オロオロしてしまう私にキツイ口調で話す南さんに、小刻みに頷き急いで電話の受話器を取った。
すぐに繋がる電話。聞かれることに答えていく。
「はい……はい、そうです。意識がなくて。……わかりましたお願いします」
住所や症状を話すとすぐに救急車を向かわせると言われた。
「南さん、救急車来てくれるそうです」



