日曜日の夜から南さんからラインが届いていた。けれど既読をつけることなくスルーしたまま。

電話もかかってくるけれど、出られずにいる。やっぱりショックだったから。


南さんと話をしてまた疑われてしまったら? 私より笹本さんを信じると言われてしまったら……って考えると怖くて話せずにいる。

南さんにとっての笹本さんは、きっと私にとっての海斗と同じ存在。


仕事を共にしている関係だもの、彼女を信じるのは仕方ないのかもしれないって割り切ればいいのかもしれないけど……。

「ねぇ、海斗」

「ん?」

姿勢を戻し私を見据えてきた海斗に尋ねた。


「もしさ、海斗が南さんみたいな立場に陥ったとしたら、私と亜優……どっちを信じる?」

思いがけない質問だったようで海斗は目を瞬かせ、困ったように眉尻を下げた。

「それはまたとんでもないことを聞いてきたな」

「……ごめん、気になって」

すると海斗は頭をポリポリと搔きながらも、迷いなく言った。