用意したお父さんの夕食を確認し、戸締りを済ませ家を出る。
行く前にお父さんに声を掛けていこうと思い、作業所へ向かっていると歩道の方から駆け寄ってくる人影が見えた。
「あれ……海斗?」
その人物は私服姿の海斗で大きく肩を揺らしながら、真っ直ぐこちらに向かってくる。立ち止まってしまった私を見つけると速度を上げて。
「美弥……っ」
余程全速力で走ってきたのか、海斗の呼吸は乱れていてなかなか話ができない様子。
「え、ちょっと海斗どうしたの? 休みの日に」
膝に手を当て呼吸を整えると、顔を上げた海斗の額には真冬だというのに汗が滲んでいた。
一体なにがあったというのだろうか。
彼の呼吸が落ち着くまで待っていると、海斗は最後に大きく深呼吸をし私を見据えた。
「よかった、会えて。連絡しても繋がらなかったから」
「連絡したの?」
慌ててバッグの中からスマホを取り出し確認すると、海斗からの不在着信が数件あった。
「ごめん、色々家のことやっていて気づかなかった」
すぐに謝ると海斗は首を左右に振った。
行く前にお父さんに声を掛けていこうと思い、作業所へ向かっていると歩道の方から駆け寄ってくる人影が見えた。
「あれ……海斗?」
その人物は私服姿の海斗で大きく肩を揺らしながら、真っ直ぐこちらに向かってくる。立ち止まってしまった私を見つけると速度を上げて。
「美弥……っ」
余程全速力で走ってきたのか、海斗の呼吸は乱れていてなかなか話ができない様子。
「え、ちょっと海斗どうしたの? 休みの日に」
膝に手を当て呼吸を整えると、顔を上げた海斗の額には真冬だというのに汗が滲んでいた。
一体なにがあったというのだろうか。
彼の呼吸が落ち着くまで待っていると、海斗は最後に大きく深呼吸をし私を見据えた。
「よかった、会えて。連絡しても繋がらなかったから」
「連絡したの?」
慌ててバッグの中からスマホを取り出し確認すると、海斗からの不在着信が数件あった。
「ごめん、色々家のことやっていて気づかなかった」
すぐに謝ると海斗は首を左右に振った。



