「そんなの私の方が聞きたいよ! 結納なんてそんなっ……」
そこまで言い掛けて、ふと今朝の南さんの話を思い出した。
そういえば南さん、今朝「指輪を買いにいこう」とか、「覚悟しておいてね」って言っていたよね?
え、まさか覚悟しておいてねって、こういうことですか!? 南さんのこと好きだし、彼に「結婚してください」って言われたら、迷いなくイエスと答える。
けれど南さんとの結婚した後のことを想像してみても、安易に想像できないほど不安でいっぱいだ。
困惑してしまっていると、お父さんが急に咳払いをしたかと思ったら、よそよそしく話し出した。
「しかしまぁ……お前と颯馬さんはお付き合いされているんだもんな。結納の話が出てもおかしくはない」
「いや、その……」
確かに南さんとお付き合いはしている。……昨日から。
そうとは知らないお父さんは、感慨深げに何度も頷いた。
「それにしてもまさか本当に美弥が、颯馬さんと結婚までしてしまうとは。……亡くなった母さんが生きていたら、どんなに喜んだことか。颯馬さんは結婚相手に申し分なさすぎる相手だし、きっと泣いて喜んだだろうな」
「お父さん……」
そこまで言い掛けて、ふと今朝の南さんの話を思い出した。
そういえば南さん、今朝「指輪を買いにいこう」とか、「覚悟しておいてね」って言っていたよね?
え、まさか覚悟しておいてねって、こういうことですか!? 南さんのこと好きだし、彼に「結婚してください」って言われたら、迷いなくイエスと答える。
けれど南さんとの結婚した後のことを想像してみても、安易に想像できないほど不安でいっぱいだ。
困惑してしまっていると、お父さんが急に咳払いをしたかと思ったら、よそよそしく話し出した。
「しかしまぁ……お前と颯馬さんはお付き合いされているんだもんな。結納の話が出てもおかしくはない」
「いや、その……」
確かに南さんとお付き合いはしている。……昨日から。
そうとは知らないお父さんは、感慨深げに何度も頷いた。
「それにしてもまさか本当に美弥が、颯馬さんと結婚までしてしまうとは。……亡くなった母さんが生きていたら、どんなに喜んだことか。颯馬さんは結婚相手に申し分なさすぎる相手だし、きっと泣いて喜んだだろうな」
「お父さん……」



