「ミャー……」

切なげに私の名前を呼ぶと同時に、後頭部を掴まれ強引に奪われていく唇。

「ンッ……」

苦しいほど荒々しいキスに息苦しさを覚えていく。

キスの合間に「ミャー」と呼ばれ、胸は痛いくらい締めつけられてしまう。


次第に深くなる口づけに彼の腕に必死にしがみつく。そうしていないと膝から崩れ落ちてしまいそうだ。

「掴まって」

「え、キャッ!?」

素早く腕が回され抱き抱えられてしまうと、南さんはリビングを出て寝室のドアを開けた。

都会のイルミネーションで部屋の中は電気を灯さなくても、南さんの表情が見えるほど明るい。

彼はそっと私をベッドに寝かせると、すぐに覆い被さってきた。


余裕ない顔にドギマギしてしまう。

「南さ……」

彼の名前を呼ぼうとしてもキスで塞がれてしまった。

再び何度も落とされるキスに心臓は壊れてしまいそうなほど、バクバクいっている。

なのにやめてほしくない。もっと彼のぬくもりを感じたいと願ってしまう。

「ミャー……」

苦し気に私の名前を呼ぶ彼が愛しくてたまらない。


最後にリップ音を鳴らして離れていった唇は、耳、頬へとキスを落とした後、ゆっくりと首筋を伝っていく。


私たちの関係は、この日の夜を境に曖昧なものではなくなった。

彼が与えてくれる愛の言葉も、ぬくもりもすべて信じられる。

南さんが好きって気持ちが溢れて止まらなくて、与えてくれる甘い刺激すべてに必死に応え続けた。