そう言うとお父さんは、私の視界を遮るように髪をクシャッと撫でた。
「そういうわけだから、存分にイチャつけ。それが父さんの本望でもある!」
変なところできっぱり断言すると、お父さんは自分の部屋へと行ってしまった。
そんなお父さんの背中を見送ってしまう。
「もう、髪がぐちゃぐちゃじゃない」
手で髪を整えながらも、考えてしまうのは南さんのこと。
南さんは好きだって言ってくれている。抱きしめてきて唇にじゃないけれど、頬とかにキスもしてきて……。
でも私と南さんは付き合っているわけではないんだよね。
自分の気持ちもよくわからないし、今の正直な気持ちをしっかり彼に伝えてもいない。
そもそも南さんは、本当に私を好きなのかさえわからない。むしろ女性として好かれているとは思えない。
完全に私、亡くなった愛犬代わりじゃない? けれど……な。愛犬代わりの私を抱きしめてきたり、キスしてきたりする? 好きじゃなかったらできないことだよね?
「そういうわけだから、存分にイチャつけ。それが父さんの本望でもある!」
変なところできっぱり断言すると、お父さんは自分の部屋へと行ってしまった。
そんなお父さんの背中を見送ってしまう。
「もう、髪がぐちゃぐちゃじゃない」
手で髪を整えながらも、考えてしまうのは南さんのこと。
南さんは好きだって言ってくれている。抱きしめてきて唇にじゃないけれど、頬とかにキスもしてきて……。
でも私と南さんは付き合っているわけではないんだよね。
自分の気持ちもよくわからないし、今の正直な気持ちをしっかり彼に伝えてもいない。
そもそも南さんは、本当に私を好きなのかさえわからない。むしろ女性として好かれているとは思えない。
完全に私、亡くなった愛犬代わりじゃない? けれど……な。愛犬代わりの私を抱きしめてきたり、キスしてきたりする? 好きじゃなかったらできないことだよね?