一途な御曹司は、ウブなお見合い相手を新妻にしたい

「そんなの、答えは簡単。ミャーを好きだからだよ。僕はミャーと結婚したいと思っているから」

「ちょっ、ちょっと南さん!?」


海斗の前でなんてことをっ……! 当然隣に座っている海斗は、驚きすぎて固まってしまっている。


「幼なじみらしいけど、ミャーのこと好きなら諦めてくれ。僕にはミャーしかいないけど、君なら他にいくらでも相手はいるだろ?」


あぁ、もう南さんってば、なにを勘違いしているのだろうか。海斗が私のことを好きなわけないじゃない! ……あれ、ちょっと待って。


ずっと突然現れた南さんにびっくりし過ぎちゃっていたけれど、もしかして南さん、私と海斗がふたりで買い物をしていて、面白くないって思ったのかな? だから機嫌が悪かったの? こうして海斗に突っかかっているの?

考え出すと、妙にソワソワしてしまう。

「なんだったら、誰か紹介してあげてもいい」

そう言った南さんにやっと海斗は声を上げた。