「ミャー、どうしてこいつを家に上げたりしたの?」
「はぁ? それはこっちのセリフだ! 美弥、どうしてこんな得体の知れない奴を家に上げたりするんだ!」
人の家の玄関先でギャーギャー言い争いをするふたりに、頭が痛くなる。
それから駆け足で自宅に戻ると、お父さんはまだ仕事中のようで家にはいなかった。
ふたりに説明もしたかったし、なにより家の前でスーパーのときのように言い争いをされてしまっては、ご近所になにを言われるか。
だからふたりとも咄嗟に家に上げてしまったわけだけど、ちょっと……いや、かなり失敗だったのかもしれない。
スーパーの時同様、互いに睨み合うふたりの間。
まずは海斗に南さんのことをしっかり伝えようと、彼の腕を掴んだ。
「海斗、ちゃんと紹介するから落ち着いて」
「美弥……」
すると海斗は冷静になったのか、視線を逸らした。
「南さんも上がってください。今、お茶を淹れますから」
そう言うとふたりは一度顔を見合わせた後、タイミングよくお互い逸らし、「お邪魔します」と言うと、それぞれ上がっていった。
「はぁ? それはこっちのセリフだ! 美弥、どうしてこんな得体の知れない奴を家に上げたりするんだ!」
人の家の玄関先でギャーギャー言い争いをするふたりに、頭が痛くなる。
それから駆け足で自宅に戻ると、お父さんはまだ仕事中のようで家にはいなかった。
ふたりに説明もしたかったし、なにより家の前でスーパーのときのように言い争いをされてしまっては、ご近所になにを言われるか。
だからふたりとも咄嗟に家に上げてしまったわけだけど、ちょっと……いや、かなり失敗だったのかもしれない。
スーパーの時同様、互いに睨み合うふたりの間。
まずは海斗に南さんのことをしっかり伝えようと、彼の腕を掴んだ。
「海斗、ちゃんと紹介するから落ち着いて」
「美弥……」
すると海斗は冷静になったのか、視線を逸らした。
「南さんも上がってください。今、お茶を淹れますから」
そう言うとふたりは一度顔を見合わせた後、タイミングよくお互い逸らし、「お邪魔します」と言うと、それぞれ上がっていった。



