「…ん、え?何が?」

「私の誕生日の話。お祝いしてくれるよね」

影くんは眠そうに目をこする。


「あー、ごめん。その日は、ちょっと用事があって。
プレゼントは、太陽に託しとくから」

「えー!そんなぁ。私、影くんいないとやだよぉ」

「ごめん。でも、大事な用事なんだ」

大事な用事なら、仕方ないけど、…けど。

影くんにいない誕生日は、やっぱり悲しい。