資料室に着いて、やっと由良が口を開く。



「あの…啓くん、ありがとう。お陰で助かったよ」



由良が微笑む。


「っ…お前さ…」


「へ?」



「2組の関と付き合ってんの?」




オレは無意識にそう聞いていた。





「うん。おかげさまで…」



由良が再び微笑む。




何なんだよ、それ…






納得いかねぇよ…






オレは―…





オレは――…









由良が好きなんだから…