入学式の前にはドキドキのクラス発表がある
私はみかと一緒にクラス表が貼ってあるボードに向かった。

「あ!あったよみか!キャー同じクラスだね♪♪」

私は思わずみかに抱きついた。

「そうだね!また、よろしく♪」

みかが微笑む。

(みかが一緒なら、安心だね。)

ウキウキ気分で、入学式が行われる体育館に歩いていると前からちょっとガラの悪そうな男の子の集団が歩いてきた。

(うゎ…、なんか、怖そうた人たち…)

すると、

ドンッ!

と、集団の男の子がぶつかってきた。

(キャッ…)

私はバランスをくずした。

(ヤバイ!転ける…)

思わずギュッと目をつぶった。すると、

ガシッ

と、誰かに腕をつかまれた。

(え?)

驚いて振り返ると、目の前に男の子の顔があった。

「キャ〜〜〜〜!!!」

私は、びっくりして思わず悲鳴をあげた。

「つッ!なんだよ!うるせーな!」

と、腕をつかんで助けてくれた男の子がどなる。
よく見ると、その男の子は私にぶつかった人だった。

(わぁ…カッコイイ…)

キラキラと輝く金髪、切れ長の目、シュッとしたフェイスライン。モデルのようなイケメンだった。

「おい!お前!聞いてんのか!」

男の子にどなられた。

「は、はい!」

どうやら、この人は2年生のようだ。胸ポケットに「2」の学年章が付けてあった。

「早く立ってくんない?重いんだけど!?」

(え?)

と、自分の体制を確認する。
私は、腕を掴まれた反動で男の子の上に覆(おお)い被(かぶ)さるようになっていた。

「ご、ごめんなさい!!!!」

あわてて離れる。
男の子は、立ち上がると私をジロっと睨むと、

「気をつけろよ、ガキ。」

と、一言残してポカンとあっけにとられる私に背を向け、さっさと歩いていってしまった。