武彦は六年生になり、

担任も女性の武田から男性の岡嶋に替わった。


だがこの頃になると、

より一層クラスメイトと馴染めず完全に孤立してしまった武彦は、

徐々に学校に登校しなくなってしまった。


そして武彦が登校しなくなり二週間程が経ったこの日、

担任である岡嶋が学校に来る様説得をしに武彦の家に家庭訪問に向っていた。


これまでにも電話では何度か登校する様促してきたが、

それだけでは一向に効果が現れないため今回の家庭訪問となった。


岡嶋がインターホンを押すが応答が無い。


その頃家の中では美智代がモニターを見ていたが、

すぐにはその人物が誰か分からずにいた。


その後すぐに武彦の担任である事を思い出した美智代であったが、

そのまま居留守を使ってしまう。


「あれ、居ないのかな?

この位の時間なら居るはずなんだけど…

仕方ない、

今日のところは帰ろう…」

そう思い帰ろうとした岡島だが、

その前にもう一度インターホンを鳴らしてみようと思いボタンを押す岡島。


それに対し美智代がようやくインターホン越しに返事をする。