最後に思い出したように、

壁に立て掛けてある銃を指さすと、

こう付け加えた。


「それとそこにある銃もそうなんだが、

出来れば奴らを倒した時に、

武器を奪って来て欲しいんだ、

その時弾も一緒にあれば最高なんだがな!

万一口径が合わなければ使えないからな」

隣に居たラルフが補足する様に説明をする。


「俺達の武器は、

殆ど奴らから奪った物ばかりなんだ…」

「まぁこんなところだが何か質問は?」

テリーが尋ねるが、

未知の世界に迷い込んでしまい、

未だ戸惑いを隠せない武彦は、

この問い掛けに何を聞いたら良いかわからず、

武彦の口から出た言葉は、

『ありません』

この一言であった。