そして中学校入学の日を迎え1年B組の生徒となった武彦だが、

さすがに有名私立ともなるとまわりのレベルも高く、

塾をさぼってばかりになってしまった武彦は成績の落ち込みも尋常ではなく、

付いて行くのがやっとと言う状態にまでなってしまっていた。


そんなある日の事、

久しぶりに行った塾の帰りに塾でのクラスメイトである拓也に声を掛けられた、

拓也もまた塾に通わされている生徒の一人である。


「坂田、おい坂田待てよ!」

呼ぶ声に振り向いた武彦であったが、

友人関係を作れないでいた武彦にはその人物が誰かわからないでいた。