「そんな事はどうでも良いでしょ、
勉強さえ出来ればいいのよ!」
それを聞いた岡嶋は呆れ返ってしまった。
「勉強さえ出来れば良いと言う訳じゃないですよ、
それでは武彦君が大きくなった時どうするんですか?
一番困るのは武彦君なんですよ、
現に先程から聞いていて武彦君は全然敬語が話せてないじゃないですか」
武田のこの言葉に、
美智代はそれまで抑えていた我慢の限界を遂に超えてしまった。
「もう良いじゃないですか、
他人の家の教育方針にケチを付けないで下さい!」
「そんなケチを付けるだなんて…
私はただ今後の武彦君の事を心配しただけじゃないですか」
「もう良いから帰ってください!」
「分かりました、
今日のところは帰ります、
ですがもう一度伺います」
この日はこれで帰った岡嶋達であった。



