シグナル


「何したじゃないですよ…

私はただ坂田君の家に家庭訪問に来ただけですって、

それなのに坂田君のお母さんに門前払いに遭って、

挙句の果てには不審者扱いで通報されるなんて…

こんな親初めてですよ!」

「本当なのかそれ?

いくらなんでもそこまでするとは思えないが…」

「ホントですって、信じてくださいよ」

そこへ二人のやり取りを聞いていた警官が尋ねてきた。


「では学校の先生で間違いないんですね!」

「はい、間違いありません!

岡嶋先生はうちの教員です」

「では念の為、

身分を証明出来る物を見せて下さい」

「分かりました」

そう言って免許証と名刺を手渡す小松崎。