翌日には調査の対象を武彦の周辺にまで広げ、
現在の担任や、
小学校時代の担任にまで話を聞く事になり、
この日は小学校五年生当時の担任である、
武田教諭に話を聴くことになった。
「始めまして、
坂田武彦君の五年生当時の担任をしていた武田先生ですね?
今日はお忙しいところ時間を割いていただき、
ありがとうございます…」
「いいえとんでもありません…
私も彼の事は気にかけていましたから…」
「では早速伺いますが、
武彦君は学校ではどんな子だったのでしょう…」
「そうですね…
あの子はとても勉強の出来る子でした、
ただ…」
「ただなんでしょう?」
「ただ勉強が出来すぎるが故に、
毎日授業は聞かずに、
彼一人だけ一年以上も先の勉強をしていました!」
「武彦君が一年先の勉強をしていたと言うのは、
どうして分かったんでしょう…
授業を聞かずに別の勉強をしていたと言うだけなら分かるかもしれません…
ですが勉強の内容までとなると…」
「あまりにも授業を無視し、
自分の勉強ばかりするもので、
問いただした時があったんです…
その時どんな勉強をしているの?
と言う事で見せてもらいました!」



