シグナル


武田が鳴り響く電話の受話器を取る。

「はい、東第二小学校…」

「あぁもしもし?

こちら三丁目交番で警官をしているものですけど…」

「警察が何の用でしょう、

まさかうちの児童に何かあったんじゃ…」

武田は真っ先に子供達の心配をした。


ところが警官から発せられた言葉は驚くべきものだった。


「いぇそうじゃないんですよ!

実はちょっとお聞きしたい事があるんですが、

そちらの学校に岡嶋という先生はいますか?」

「岡嶋はうちの教師ですけど何か?」

そう応えた武田であったが、

その表情は一体何が起きたのかと困惑に満ちていた。