警察の話では保護したと言う事であったが、
家を出て行った時の様子から、
単なる保護では無いのではないかと思った為であった。
いやな胸騒ぎを感じ、
自分一人で警察に行く事に不安を覚えた美智代は、
もう一度武雄のもとに電話をかけた。
「もしもしあなた…」
「何だまたか、
いい加減にしてくれ!」
「何度もごめんなさい…
今子供を保護したって放送があって、
特徴が武彦そっくりなの、
それで警察に問い合わせてみたら、
その子の名前が武彦って言うらしいのよ…
うちの武彦だったらどうしよう…
ねえ不安なの、
おねがい、
一緒に警察まで行ってくれない?」
「武彦の事はお前に任せてあるんだ、
そのくらい一人で行けるだろ!」
「でも今回は違うじゃない、
警察沙汰なのよ!」
「万が一それが武彦だとしても、
保護されただけだろ?
警察沙汰といっても、
あいつが事件をおこしたと決まった訳じゃ無いじゃないか!
だいいちあいつに事件をおこせるだけの度胸も無いだろ!」
「あなた、
あの子の事が心配じゃないの?
もしかしたら何か事件に巻き込まれたのかもしれないじゃない…」
「とにかく今は仕事中だ!
職場を離れる訳には行かない…
とりあえず一人で行ってくれないか?
もしお前が言うように事件に巻き込まれたりしていたら連絡してくれ!」
「わかったわ、とにかく行ってきます、
でも電話したらすぐに来てくださいね!」
電話を切った美智代は、
武彦のいる富士見署へ向かった。



