シグナル


「ホントですって、

信じてくださいよ…」

「だったらどうしてそのあなたが通報されなきゃいけないの!」

「そんなの知りませんよ!

私自身まさか警察に通報されるなんて、

本当に驚いてるんですから…

そんなに疑うんでしたら学校に電話しても構いませんよ!

この時間ならまだ他の先生方もいると思いますから…」

「そんな事していいんですか?

こんな事学校に知れたら、

あなたの立場まずくなるんじゃないの?」

「構いません!

悪い事は何もしてないんですから…

その名刺に学校の番号書いてあるでしょ」

「分かりました、

でもこの番号が本当に学校の電話番号とは限りません、

もしかしたら偽物かもしれないからね、

ですから一応電話帳と照らし合わせて、

その上であっているか確認してから電話するけど構わない?」

「そんな事して私に何の徳があるんですか…

だいいち偽物の番号だったとして電話の向こうに誰がいるんです!

もう良いですよ、

どうぞ好きにして下さい!」

この時の岡嶋はもうなげやりになっており、

その表情は半分呆れ顔になっていた。