〜初雪の日〜
『琴音、人はね、3回までなら生まれ変われるのよ。』
『うまれかわり?』
『そう。だからママはずっと、パパと琴音たちをずっと待ってる。ママがいなくなっても。みんなでママを探してね?琴音はかくれんぼが得意だからすぐに見つかるかもね。』
──ピピピピッ ピピピピッ
「ん…またあの夢…か。」
私が4歳の時、ママは他界した。幼いわたしは『死ぬ』というのは今の人生がなくなること、そう思っていた。
しかし、ママの命日が…この夢を見るようになって、『死』について考える。
「ママを探して…か。」
そう言えば、昔、流れ星が降る日は人が生まれ変わる、と聞いたことがある。
確か…FMラジオの砂嵐のチャンネルがたまに『プツッ』と一瞬切れた時、流れ星が降り、人が生まれ変わるそうだ。
…まぁ、こんな御伽話なんて、誰も信じないよね…
私は高校1年生。ママの命日の一週間前にあの夢を必ず見る。
ママの顔はあまり覚えてないし、顔なんてぼんやりしか残ってない。
でも。私たちを大切にしてくれてたことはとても分かる。
私も大好きだった。