「確かに、真っ昼間にゃ目立つかもしれんが、夜には最適だ。
さらに、このオーディン級には高性能なステルス機能が搭載されていて特殊部隊にはもってこいな艦という事さ…っと、そういやお前達ブリッジの補充要員だろ?」


後から声を掛けられた私達が振り向けば、軍服の襟をきちんと閉めずに、だらしなく開き、袖は捲り上げた格好の軍人がこの2隻の機能の説明を入れてきた。
さらには、私達の事も知っているようである。


「貴方は?」


アディが尋ねると、この人物は、おっといけねぇと言いながら、敬礼をしてきた。


「失礼、自分はこのオーディンの操舵士を任せられている、ホルスト・ベルガー軍曹であります。
自分は艦長の命により、少尉達を迎えにきた者であります」


ベルガー軍曹という人物は、私達の前で挨拶をすると、こちらへ着いてきてくださいと言い、艦の中へと入っていく。


「あんな人物が操艦していて大丈夫なのかしら?」


ポツリと嘆いたアディに私も同じ思いだった。