「どうした…大丈夫か？」


目を見開いたまま固まった私を不思議に思ったのか、兄と同じ名をもつ目の前の男は私に話しかけてくる。
それに私は慌てて反応を返す。


「大丈夫です。
性別を偽ってたのは色々訳があったので…
貴方もユーゲントなのでしょう？
既にご存知でしょうが、私はユーリ・ブラントよ。
これからよろしく」


挨拶を済ますと私は、その場から離れた。


ユーゲントに収集された人達から離れ、一人でいると地下格納庫にルイが現れた。












「改めて、私はＥＦ運用特殊部隊ギュスター・ユーゲント指揮官、ルードヴィッヒ・フリッツ・レストアーノだ。
君達がここに集められた理由は既に知っているだろう。
君達には、我が軍が開発した新型人型兵器エーテル・フレームに搭乗すべく集められた人材だ」


ユーゲントに選ばれた私たちは、ルイの前で整列してルイの話を聞いている。


「だが、ＥＦはいきなり乗って操れるものではない。
そこで君達にはこれからＥＦを使い、しばらくの間訓練してもらう事になった。
とにかく、先ずはＥＦを見てもらう。こちらについてきてくれ…」


ルイはこの地下格納庫の奥へと向かっていった。
残された私達もルイの後を追う。


ルイは一つの大きな扉の前に立ち、ロックが掛かっている扉を解除するべく扉横にある端末に解除コードを打ち込み、掌紋センサー、角膜センサーを照合させた。


そうして厳重なロックを解除させると、大きな扉はエアー音をたて、横に開いていった。