……旧知の仲の親友との会話に、くたびれた心が癒される。


今日一日、いろいろありすぎた。


……戦師の道を選んだこと、後悔はしてる。


『後悔してない』なんて、やはり言えない。


『後悔したくない』だなんておこがましいというか……何様だ自分、と今になればそう思う。


なんというか……父さん母さんへの思いがあるからこそ、頑張れる。


自分の居場所は城(ここ)だ、ともうずっと前に決めているから。


ここで、笑い、泣き、怒り……大切な仲間達と共に、生きていく。


自慢の息子だと言ってくれた父さんや母さんに、胸を張れるように。


今更だけど、自分をここに置く為に本当に尽力してくれた父さん母さんに、心からの感謝を。


……そして……またもや、後で知った事実なんだけど。


自分とケイゾウが屋上に上がる際、見事にケイゾウに盗聴器が仕組まれていた(もちろんケイゾウは無自覚)。


あーんな話も、こーんな話も、こうやってウーさんに知られてしまうんだ。


個人情報を悪用するような人じゃないから、心配はしてないけど……さすがにいい気はしない。


「まーだまだ。

詰めが甘いですね、シンラ」


ほくそ笑んだウーさんに、そう言われたものだ。



      《完》