今まで何をやっていたんだ。もしかしたら慎重になりすぎて知らぬ間に色んなチャンスを逃していたのかもしれない。
今日だって、せっかく木南さんとデートができるかもしれなかったのに余計なことばかりが頭を巡って、結局こうして妹に足蹴にされている。
自分がどこまでも情けない。
これがもし、同クラスの人気者である獅坂くんだったらスマートに返事をして最高のデートプランを用意したりなんかして、それだけで女の子はみんなメロメロになってしまうんだろうな。
「獅坂くんと俺は同じ人間なのに、一体何が違うんだろう……」
「は?違いなんてありすぎるでしょ。獅坂先輩は人気者でお兄はただの生徒会長。獅坂先輩は超絶イケメンでお兄は中の中。成績も獅坂先輩のが上だしね」
「少しは自分の兄を慰めようとか……」
「ない」
キッパリ断られてしまった。
こんな時くらい兄を優しく慰めてくれる可愛い妹が欲しかったと切実に思う。

