「会長、明日一緒にお出掛けしませんか」
「えっと………」
放課後の生徒会室。突然の誘いに戸惑う俺の目の前には、無表情のまま俺を見下ろす木南 茜(きなみ あかね)さん。
その手には当初の目的でもあった生徒会の重要書類が握られている。
封筒に入った大事なそれを彼女の手から受け取りつつ、俺は考えた。
どうしてこんなことになった?
いや、前ぶれは一切なかった。本当に不意打ちだった。
まさか木南さんからこんな誘いを受けることになろうとは。
木南茜さんといえば、生徒会の書記でありクラスは違えど同級生である。
二年の頃に同じクラスになって以来、俺の中で彼女の存在は大きさを増していった。
まあ、簡潔に言えば、好きになってしまった。
だからといってそう簡単には思いを告げられず三年になってクラスもバラバラになり、これでもう関わりをもつこともなくなるのか、なんて思っていたらまさかの幸運が巡ってきた。
彼女が生徒会書記に立候補したのだ。

