誰よりも遠い貴方…






泪が流れる。



ーそういや、あの日もこうやって泣いていた時
ハルサンが来てくれたんだ。
今は

居ない。



逢いたい。




ハルサンに逢いたい…。ー







私は発信ボタンを
押していた。







コール音が続く。








ー出るはずないよね。


こんな夜中に。


きっと今頃、奥さんの隣で寝てるんだ。


昼の仕事してるのに起きてるはずもないし。


それに、私からの着信なんて取らないよね。ー



携帯を耳に当て
流れ続けるコール音を聞きながら


「はぁ~」



またも大きな溜息をついた。