「と言っても2人で出掛けるだけだよ。」

-なんだぁ....

「でも、デートって言ったほうが面白いでしょ?」

-確かにね。それで、デートっていつ?

「今週の土曜日はどうかな?」

-あ、いいよ。分かった

「じゃあ、土曜日にね。」





そう締めて、電話を切る



『だって、ケンくんから電話掛かってくるの珍しい』


彼女が言った言葉が頭の中を廻る

きっと何気なく発した一言

彼女は気付いてるだろう

俺やヨウ兄が避けていることに




目を閉じて思い出す

ちゃんと、憶えてる

声も匂いも仕草も

あの人と似てるようで全然違う

俺にとってとても愛しい彼女のことを










☆★ケンside★☆