☆★優side★☆


「なんで、はーちゃんが副総長だって知ってたのに訊かなかったの?

新しく副総長いるとか思わなかったの?」

「思わなかったよ。」

「それは、なんで?」





珍しく語尾が伸びたりしない立騎

そんな立騎に一切動揺せずに答える愛桜ちゃん


まるで、当然のように




「だって、少なくとも葉月から聞いた【蒼月】は

奏翔は、優は、立騎は、瞬矢は

とても仲間思いだったから。


しばらく、って言っても半年くらいだけど

葉月がいつでも帰って来れるように

いつ帰って来ても葉月の居場所があるように

副総長の座は残しておくって思ってたから。」





目を伏せて優しい表情でそう言う愛桜ちゃん

その様子が、葉月と重なった


涙が零れる、愛桜ちゃんの瞳から、璃咲ちゃんの瞳から

とても、綺麗な涙が





「...俺は汚い、な。」




両手をみつめて、ふっと思ったことを呟いた


人を、信じることが出来ない俺は

汚い